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トップページ > 静岡JCとは

理事長所信

 

理事長所信

 

一般社団法人 静岡青年会議所 第11代理事長 瀬口 勇一郎

 

はじめに

「先進100万人都市 輝く静岡」の創造 この言葉は、昨年度10周年を迎えるにあたり、この先の10年を見据え、私たち静岡青年会議所が掲げた大きな目標です。本年度、私たちは、愛して止まないこのまち静岡の輝かしい未来(あす)へ向けた新たな道のりを歩み出します。 1951年2月9日、戦後の荒廃したまちの姿を前に、悲観し、下を向くのではなく「新日本の再建はわれわれ青年の仕事である」という高い志と使命感を胸に、「明るい豊かな社会」を創造し、未来(あす)に向け青年会議所運動は歩みを始めました。半世紀にわたるその歩みは、一度として立ち止まることなく、このまちと共に、その時代を真剣に生き抜いた先輩方の弛まぬ努力により、現在(いま)を生きる私たちへと脈々と受け継がれてきました。私たち静岡青年会議所も10年の歩みの中で、時には自身の内面を磨き、時には世界を見据え、このまちの明るい豊かな社会の実現に向け運動を展開してまいりました。 今、私たちの住む日本には、多くの課題が山積しています。少子高齢化、人口減少を筆頭に、各地域においては、火山活動の活発化、異常気象等、今まで考えられないようなことが日本の各地域で起こり、不安をぬぐえない日々が続いています。しかし、私たちはこの課題に負けてはいけません。このまちの未来を考えた時、現在(いま)を生きる私たちがこの課題に対して勇猛果敢に挑戦し、このまちの明るい未来(あす)に繋げていかなくてはならないのです。 この国を、この地域を創ってきたのは人の想いと行動です。地方創生が求められている今だからこそ、この地域で生きる私たちが奮起し、このまちへの熱き想いと行動力を最大限に発揮し挑戦していくことで、このまちの可能性は無限に広がり、このまちの誇れる個性として独自の輝きを放つことができると確信しております。 本年度、静岡青年会議所は創始より受け継がれた誇りある精神性溢れる会員の育成に務めると共に、「先進100万人都市 輝く静岡」に向け、確かな第一歩となる具体的行動に移してまいります。 このまちの未来(あす)は、常に現在(いま)を生きる私たちの手の中にあります。私たちJAYCEEは、傍観者でも評論家でもなく、このまちの未来(あす)を担う当事者として「誰でもない、自らがこのまちを創る」という確固たる使命感と、失敗を恐れず挑戦する気概を胸に勇猛果敢に運動を起こしてまいります。そして私たちの起こす運動が市民のこころを揺さぶり、まちづくりへの意識の波紋を広げることで「躍動するまち静岡」を創造してまいります。

 厳格かつ主体性溢れる組織運営

静岡青年会議所はこれまでも、地域に根差したまちづくり団体として常に厳格で公益性の高い組織を心掛け、このまちの更なる発展に向けて力強く歩んでまいりました。今後、私たちの思い描く理想のまちへ向け更なる歩みを進めるために、先輩から脈々と受け継がれ育んできた歴史と伝統をしっかりと継承してまいります。 また、日々刻々と移り変わる現代社会のなかで、組織としてこのまちの未来に対する責任を強く持ち、永続的に活動していくためには常に高くアンテナを張り巡らせ、現在と未来をしっかりと見据えた上で厳格な組織運営をしていかなければなりません。そして、なにより、このまちの付託に応え得る公益性の高い組織として、会員一人ひとりが責任感と主体性を持って、勇猛果敢に活動する組織運営を目指してまいります。  

個性が輝くまち静岡へ向けた連携による具体的行動

私たちのまち静岡は、温暖な気候、誇れる伝統文化、産業、各種インフラを有していますが、大都市の中間に位置していることもあり、人口流出という深刻な問題を抱えています。この現状に対して、このまちの次代を担う青年である私たちが、青年だからこそ描くことができる斬新なアイデアと行動力を存分に発揮し、勇猛果敢に挑戦していかなくてはなりません。そして行政やNPO、企業、関係諸団体と共に、境目なくこのまちを支え、互いの長所を取り入れながら協働することで、最大限の効果を生み出してまいります。「先進100万人都市 輝く静岡」に向け、先進的な課題に対していち早く試行錯誤を繰り返しながらも確実に具体的な行動へ移し、チャレンジすることで一つ一つをしっかりとした形にしていき、政策に対して連携による具体的行動を積み重ねていくことで、一過性のイベントではない、持続可能な循環型社会へと繋がる運動を展開してまいります。 このまちには、素晴らしい可能性を秘めた地域が多く存在します。しかしその可能性に気付いていない、また気付いているが生じる課題を解決できず、活かしきれていない地域もあるのではないでしょうか。まず、このまちに暮らす地域の人々の声に耳を傾け、その地域の独自性や地域の人々の発想を活かした新たな可能性を見つけ、地域の人々と共に真摯に向き合うことで、取り組む方向性を明確にし、地域主導のまちづくりをブランディングしてまいります。この先の未来を考えた時、このまちに地域性を活かした多くの個性が誕生し、輝きを放つことで静岡のファンを増やしてまいります。 このまちの次代を担うのは青年です。しかし、このまちの現状に目を向ければ、20~30歳代の青年、特に女性の流出が深刻な問題となっています。この生産世代の流出に歯止めをかけるためにも、このまちに新たな魅力を創出する必要があるのではないでしょうか。青年の持つ柔軟且つ大胆な発想で、静岡の無限の可能性を探り、全国に誇れる静岡発信の新たなムーブメントを巻き起こしてまいります。このまちが誇る青年の個性が集結し生み出すエネルギーにより日本の中心から光を放ち、多くの人が集う全国でもひときわ輝くまち静岡に向け挑戦してまいります。

未来(あす)を創り出す力を育む青少年育成事業

日本は、戦後からこれまでの20世紀における「成長社会」は過渡期を迎え、21世紀となった現在は、「成熟社会」へと移り変わろうとしています。社会の変化とともに、このまちの未来を担う子ども達に求められる力も大きく変わろうとしています。青少年育成事業「しずおか未来学園」では、新たなステージへと向かう社会に対して、次代を担う幅広い世代の子ども達が、臆することなく自らの未来(あす)を創り出していく力を育むことができるように取り組んでまいります。 高度成長期における日本の社会では一つしかない正解をいち早く正確に当てる力、つまり画一的な情報処理能力が求められてきました。しかし、これからの社会では情報処理能力に加え、「みんな一緒が正しい」という考えを一概に是とせず、状況に応じて自分と他の人の知識、経験、技術を組み合わせ繋げることで、自分が納得するだけでなく、周囲の人々も納得させられる解へと導くことができる力、つまり個性に委ねられる情報編集力が重要となります。正解が求められる時代から納得解が求められる時代へ、多くの情報を繋げる力を高める運動を展開してまいります。 また、大人の社会に踏み出そうとする世代の子ども達には、情報編集力と併せて、導き出した解を明確に表現し伝える力も必要となります。どんなに素晴らしい解に辿り着いたとしても、周囲の人々に伝えられなければ、賛同を得ることはできません。自分らしさを最大限に活かした表現方法を探求し、人々の心を惹きつける表現力、伝える力を高める機会を創出してまいります。

誇りある精神性溢れる会員で織り成す強くしなやかな組織

すべての組織は、個が集まり形成されています。会員一人ひとりが活動のなかで同じ目的に向かい主体的に参画し、個の力を存分に発揮し合うことで、組織に大きな力が生まれます。今後も青年会議所が輝かしい未来へ向け力強くリーダーシップを発揮して行くために、会員一人ひとりが常に向上心を持ち、更なる成長を図ることで強い縦糸となり、互いを思いやり、支え合う友情という横糸により織り成すことで、強くしなやかな組織を目指してまいります。 これからの世界、特にアジアに目を向けた時、20年、30年先を歩んでいる日本だからこそ、更なるステージに向けたリーダーシップを発揮することができると考えます。それは時間軸からの経済的な側面だけでなく、日本人が古より受け継ぎ、育んできた精神性があるからこそ成せるのであります。国内外におけるコミュニケーションの場での「思いやり」や「おもてなし」をする控えめで優しい心。東日本大震災で見られた秩序を守る誠実さや、いざという時の「結び」の強さ。有形無形に関わらず、あらゆるものに神が宿ると考え、感謝と尊敬の念を持ち、周囲との調和を重んじることができる。この一つ一つの「日本人の誇りある精神」こそが、これからのアジア諸国、そして世界を導いていける可能性を秘めているのです。 青年会議所は、誇りある精神を伝承していくことで更なる運動へと繋げてまいりました。この国の、そして、このまちの輝かしい未来に思いを馳せ、その時代を必死に駆け抜けた先輩方が築かれた道の上に、今の私たちの運動があります。本年度、卒業していく会員が育んできた誇りある精神を、感謝と尊敬の念を持って継承することで、未来への新たな道を切り拓いてまいります。 個の持つ力は小さくとも、個が集まり結びつきを強めることで大きな力を生み出すことができ、その可能性は無限に広がります。私たち青年会議所も同じであると考えます。会員一人ひとりが互いを思いやり、支え合い、絆を深めていくことで更なる運動へ向けた大きな力を発揮することができるのです。そのためには、個としての会員一人ひとりが青年会議所に所属していることに誇りを持ち、自らの存在意義を明確にすることが必要です。意志の無いところに力は生まれません。その上で、組織として会員同士、委員会同士の繋がりをより強固なものとしてまいります。また、私たちの運動は同志である会員だけでなく、家族や友人、会社や地域に支えられていることを忘れてはなりません。支えていただいているすべての人に感謝し、更に親睦を深め、結びつきの輪を強める機会を創出してまいります。

新たな可能性の創出による組織力の強化

現在の社会は、目まぐるしく移り行きながらも多くの問題が複雑に絡み合って形づくられています。このまちの未来を見据え、挑戦し続けるために、私たち青年会議所は未来を切り拓いていく新たな可能性を創出していくことで組織力を高めていく必要があると考えます。 青年会議所は県内のみならず、東海地区、日本、世界へと繋がる幅広いネットワークを持つ組織であります。出向制度を一つの貴重な機会として捉え、この青年会議所が持つネ ットワークを最大限に活用するために、LOMを代表して出向する会員がこの機会に出会える新たな価値観、体験を通して自らの可能性を広げることができるよう支援するとともに、出向を通して得た学びを余す所なくLOM全体で共有できる仕組みを構築することにより組織力の強化へと繋げてまいります。また、渉外活動においては常に相手の立場に立ち、思いやる優しい心を持っておもてなしをさせていただくことで静岡青年会議所とともにこのまちの価値を高めてまいります。 私たちの起こす運動をより高め、広めていくためには、このまちを想い共に活動する同志の輪を広めていくことが必要です。会員一人ひとりが青年会議所の魅力を一方通行ではなく確実に伝わるよう熱意と心を込めて発信するとともに、引き継いだ体制、仕組みの実践と更なる改善を進めてまいります。近年では女性会員も増えてはいるものの、未だ男女の比率の差は大きく、今後のまちづくり運動を推し進めるためには、女性会員の拡大にも力を入れていかなくてはなりません。このまちの未来と共に静岡青年会議所の未来も見据えた拡大活動をおこなうことで、大いなる可能性を秘めた若い新たな力をLOMに芽生えさせ育んでまいります。

10年先を見据えた成長戦略の構築と実践

静岡青年会議所が新たな10年を力強く歩み、確かな軌跡を残していくためには、必要となる多種多様な情報を集め分析し、戦略を立て、対内外に向け具体的な施策を打ち出し実践していくことが必要です。過去に成果を上げた事例から学ぶべきところは真摯に学ぶとともに、未来へ向けた大いなる可能性を常に探求し、柔軟且つ壮大なアイデアを加えることで人々の心を魅了する新たな価値を創造してまいります。 青年会議所は、年度ごとに基本方針を掲げ、組織を編成する単年度制という仕組みの中で活動しています。私たちが描く10年後の「先進100万人都市 輝く静岡」へ辿り着くためには、この単年度制の仕組みの中で如何に中長期的な道標を示し、継続していくことができるかがとても重要であると考えます。この青年会議所にある多くの魅力的なプログラム、各種大会、事業のなかには、継続していくことにより到達し、真の効果が発揮されるものがあります。私たちは、青年会議所が持つこの素晴しい財産を、今まで以上に効果的に活用していくとともに、国内外における魅力溢れるまちや運動を調査研究することで、今後の明確な道標となる新たな価値を創造してまいります。 現在の情報化社会においては情報のもたらす影響は絶大です。まちづくり運動においても同じであります。情報により市民一人のまちづくりへの認識から生まれる行動、行動することから生まれる体験が意識変革へと繋がり、社会を動かす可能性、まちづくりへの原動力となります。一人の意識変革から生まれる可能性、原動力を芽生えさせ、更なる運動へと広げていくことが私たちの使命であると考えます。だからこそ、これからの静岡青年会議所は、対外的な発信力を強化し、社会における存在価値を高め、社会的認知度を向上させていく必要があります。青年会議所が何を行う団体なのか、どういった団体なのか、それに対する社会的合意がなければ社会は変えられません。そのためには、私たちの発信する情報を、市民一人ひとりが他人事ではなく自分事として認識してもらうための仕掛けが必要であると考えます。私たちの起こす運動を、想いを、広く効果的に発信し、市民一人ひとりの心に届けることで、市民主導のまちづくりへの意識変革を巻き起こしてまいります。 まずは、本年度に挑んでいく方針と活動内容を、日頃より多大なるご理解とご協力をいただいている皆様の心に発信させていただくことで更なる協働体制の構築へと繋げてまいります。また、会員が本年度の方針を理解し自覚するとともに、全体での共有を図ることで組織の結束力を高めてまいります。

結びに

いかなる時も新たな時代を切り開いたのは、その時代を真剣に生き抜いた人の熱き想いと行動力です。このまちの未来(あす)を切り拓くのは、紛れもなく現在(いま)を生きる私たちなのです。 昨年度、私たち静岡青年会議所は、新たな10年を迎える扉を開きました。本年度、私たちは、いち経済人としてだけでなく、また、いち家庭人としてだけでなく、限られた青年期に、この静岡青年会議所に所属し、常に変革の能動者たらんとするJAYCEEとして、誰よりもこのまちを想い、このまちに暮らす人々に心を寄せ、勇猛果敢に運動を起こしてまいります。人々の活力に溢れる、「躍動するまち静岡」の創造へ向け、静岡青年会議所会員の心を一つに力強く歩んでまいります。

 未来(あす)をみて、現在(いま)を大切に生きる。

 未来(あす)は現在(いま)を生きる私たちの手の中にあるのだから。

 傍観者ではなく、このまちを担う当事者として

 誇りを胸に、共に挑んでまいりましょう。

 

インフォメーション

一般社団法人 静岡青年会議所
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静岡県静岡市葵区黒金町20番地の8 静岡商工会議所304号
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